記者会見で次期自民党総裁選への不出馬を表明する岸田文雄首相(中央)=首相官邸で2024年8月14日午前11時53分、藤井達也撮影

 岸田文雄首相は14日、記者会見を開き、9月に予定される自民党総裁選への立候補を見送る意向を明らかにした。報道陣との一問一答は以下の通り。

 ――不出馬の決断を決めたタイミングは。

 ◆政治と金を巡る問題が発生し、トップとしての責任のあり方を思いを巡らせてきた。国会で政治資金規正法の改正を実現したが、政治と金の問題は大変重要な問題。誠心誠意取り組んだつもりだが、政治家としてやりたかったこと、やるべきことを今一度しっかり整理し、方向性を示す、それだけは総裁選から撤退するに当たってしっかり示していく政治家の意地みたいなものはあった。

 国会閉幕後、先送りできない課題について取り組み、結果を出していくことに専念していくことを申し上げた。1カ月半振り返っても実質賃金がプラスに転じ、最低賃金も過去最大の上げ幅となった。

 旧優生保護法における対応や佐渡金山の世界遺産登録、NATOサミット出席、憲法改正に向けての党内議論を整理して前に進めていく、こうしたことを行った。

 自分自身、今日取り組んだ政策課題の成果は大きなものがあったと自負するが、最後に今後の方向性をしっかり示していくことをやった上で不出馬表明したいと強く思ってきた。

 政治家としての意地をしっかり示した上で、自民党の信頼回復のために身を引かなければならないと決断した。総裁選で選ばれた総裁は今度こそオール自民党でドリームチームをつくって信頼回復に取り組んでほしい。(不出馬は)そのための決断だ。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。