岸田文雄首相は9月に予定する自民党総裁選に立候補しない意向を固めた。岸田派幹部に伝えた。党派閥の政治資金問題などによる国民の不信が払拭できず、再選が難しいと判断した。新たな顔に党の再建を託す。新総裁の選出後に退任するとみられる。

首相は午前11時半に首相官邸で記者会見を開く。総裁選への対応について説明する方針だ。

首相は2021年9月の党総裁選で河野太郎氏らを破り、同年10月に菅義偉氏の後任として就任した。在職日数は1000日を超え、岸信介氏に次いで戦後8番目に長い。3年間の党総裁任期が9月末で満了するのに合わせ退く。

自民党は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係に続き、23年12月ごろから党派閥の政治資金をめぐる問題が深刻になった。日本経済新聞社とテレビ東京の世論調査で内閣支持率は7月まで8カ月連続で20%台と低迷していた。

党内では「党勢を回復するには新たな顔で変化したイメージを出すべきだ」との声が出ていた。党所属議員が首相に再選を目指さないよう求める場面もあった。

党総裁選の運営を担う選挙管理委員会(逢沢一郎委員長)は8月20日の会合で選挙日程を決める。9月20日から29日の間に投開票する方向だ。

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