人事院は13日、2024年度の国家公務員一般職(大卒程度)試験の合格者を発表した。土木や建築といった技術系の合格者数は前年度より311人少ない1482人で、現在の試験制度を導入した12年度以降で初めて採用予定数(1542人)を下回った。

技術系の申込者は3520人で過去最少となった。9つの試験区分のうち「デジタル・電気・電子」「機械」「土木」「建築」「化学」の5つの区分で合格者が採用予定人数に届かなかった。

23年度に合格者数が採用予定数を下回ったのは3区分だった。公共インフラの整備などにあたる技術系人材の不足がデータ上も裏付けられた。

技術系の人手不足は地方公務員でも深刻だ。総務省の調査によると、23年4月時点でおよそ25%の市町村は土木系の技術職員が1人もいなかった。

24年度の国家公務員一般職試験の全体の合格者数は7557人だった。申し込み倍率は3.2倍で、4年連続で過去最低を記録した。合格者に占める女性の割合は43%で、最も高かった。

申込者数は2万4240人と前年度に比べて7.9%減った。12年度以降で最も少なかった。人事院は「民間と人材獲得の競争が激化している」と分析する。

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