9日からカザフスタンなどを訪問する岸田首相は、中央アジア5カ国との首脳会合で、新たな経済協力の枠組みを表明する方向で調整を進めている。

岸田首相は、9日から12日までの日程で、カザフスタン、ウズベキスタン、モンゴルを訪れる予定。

9日にカザフスタンで初開催される日本と中央アジア5カ国との首脳会合に臨む。

首脳会合で、岸田首相は、中央アジア5カ国の自立的で持続可能な経済の発展を支援するため、3分野での協力を盛り込んだ新たな経済協力の枠組みを表明する見通し。

①日本の技術力を生かした脱炭素化等による産業の高度化。
②日本のデジタル技術を活用した生活インフラの高度化など、連結性の強化。
③各分野における人材育成や社会制度整備。

この3分野の協力を実施し、中央アジア5カ国の次世代に向けた発展を官民で後押しする。

各国と個別に行われる首脳会談でも連携強化を表明する考えだ。

また、共同声明では「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化するパートナー」を強調する。

さらに、「核兵器のない世界」実現に向けた協力についても明記する方針。

中央アジア5カ国(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン)は、いずれも旧ソ連の構成国で、ロシアとの関係が深い。

さらに、中国も経済協力を進めている。

天然ガスなどのエネルギー資源に加えて、ウランやレアメタルといった鉱物資源が豊富で、資源を輸入に頼る日本にとっては、5カ国との関係強化は重要な課題だ。

日本と中央アジアは、2004年以来対話を続けてきたが、今回が初めての首脳会合となる。

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