兵庫県の斎藤知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題。

7月31日、副知事が辞職し、県の重要政策を担当する理事の異動が決定しました。問題をめぐり要職2人が抜ける事態となっています。

兵庫県の片山安孝副知事は、斎藤知事のパワハラ疑惑などが記載された告発文が明らかとなったことで、「県政を混乱させた」として12日に辞職を表明。

【兵庫県 片山安孝副知事 7月12日】「なんで知事を支えられなかったのか。私は悔しくて仕方がない」

31日、副知事として最後の日を迎えました。3年間に渡り知事を支え続けた最側近の辞職に衝撃が走りました。

■副知事辞職に続いて“県ナンバー4”の異動も明らかに

さらに31日、“県ナンバー4”の異動が明らかに。
兵庫県によると小橋浩一理事(60)が異動することが、明らかになりました。

小橋理事は斎藤知事の肝いり施策である「若者・Z世代支援」などを担当。
告発文の中では「知事選の事前運動を行った」などと疑惑を指摘されていましたが、県はこれを否定していました。

小橋理事は精神的な不調を訴え、24日に「現在の県政を取り巻く状況において現職で現務を遂行することが心身ともに厳しい」として異動願を提出。異動と同時に部長級への降格も決まったということです。

要職を担ってきた2人がいなくなるという異常事態に、県政はますます混乱の度を深めているように思えますが、斎藤知事は変わらず辞職を否定しています。

疑惑を調査する百条委員会は斎藤知事に対して8月下旬に出頭を求める方針で、混乱はまだまだ続くことになります。

■「県民と県庁の中と2つの責任を考え、身の振りを判断する時期」

県の要職2人が抜けるという事態の一方、斎藤知事は辞職を否定し続けているという状況です。

【ジャーナリスト 鈴木哲夫さん】「知事の責任というのは、あえて2つあると言いましょう。
 1つは県民に対して。県民に対してというのは、県民が選んだ議会があり、ここが百条委員会をやっているわけですから、そこに対して知事がもっと早く出てきて、真摯に答えるべきだと思います。
 もう1つは、県庁の中のトップですから、県の職員含めて県庁の中への責任というのがあると思うんです。そこのガバナンスが崩れていますよね。このような人事異動になると、結果的には県民に影響が出てくる。
 だから私はこの2つの責任というもののバランスを考えて、今後の身の振りをいろいろ判断しなきゃいけない時期にきているのかなという気がします。(判断が)ずれればずれるほど、全部県民にしわ寄せがいきますから」

斎藤知事自身は、8月下旬の百条委員会に出頭するかどうか、8/2の百条委員会で決まる見通しだということです

(関西テレビ「newsランナー」 2024年7月31日放送)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。