人口減少に歯止めがかからない。7月1日現在の秋田県の人口は89万9314人で、90万人を割り込んだ。県人口が90万人を下回ったのは104年ぶり。

7月1日現在の県の総人口は、男42万5286人、女47万4028人の計89万9314人。生まれた人の数と亡くなった人の数の差を示す「自然増減」は972人のマイナス。県内に転入してきた人の数と県外に転出した人の数の差を示す「社会増減」は12人のマイナス。

県人口は2017年4月に100万人を下回った。それから7年3カ月でさらに10万人減少したことになる。

県人口が80万人台になったことについて、県民は何を思うのか。

男鹿市に住む60代の女性会社員は「男鹿市はとても人口減少していると聞くので、これから孫たちがどうなるんだろうと心配になる。魅力的な職場が秋田には足りないと思う」と将来を懸念した。

秋田市に住む大学3年生(山形出身)に「大学卒業後に秋田に残るか」聞いてみると、「秋田には残らない。彼女が岩手出身で、そっちに一緒に行こうかな」という答えが返ってきた。その上で「秋田に魅力を感じてないから秋田を出るというわけではない。娯楽施設や若者が遊べる場所があったら、大学を卒業しても秋田に就職して子育てもしたいなという人が増えると思う」と話した。

横手市に住む40代の男性会社員は「いよいよ90万人も割ったのかという印象。横手駅前や市の中心部が閑散としているのを目の当たりにしている。県内に優良企業の誘致を積極的にやってほしい。誘致していけば、他県からも人が入ってきて活性化につながると思う」と語った。

県政のかじ取りを担う佐竹知事は「90万人の大台を切ることは非常に寂しいし、この後の危機感を感じる。やはり最低賃金の問題。給料が高い企業がどんどん秋田に来ると地元企業に影響はあるが、いつまでも低いような状況を是認していれば前に進まない。やはりいい企業にどんどん来てもらう。それをいかに受け入れるかをしっかりやらないとそう簡単に行かない」と危機感を口にした。

県人口が80万人台となるのは、1920(大正9)年以来、104年ぶり。

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