林官房長官は19日午前の記者会見で、自衛隊員4人が手当の不正受給をめぐり自衛隊の警務隊に逮捕されていたものの、防衛省が処分の際にも公表しなかったことについて苦言を呈した。

林長官は、元隊員4人が2023年11月に警務隊に逮捕され、その後いずれも起訴猶予となっていたことや、不正受給の総額が先週公表された金額よりも1000万円あまり増え約5300万円になる可能性があることについて、19日に防衛省から報告を受けたと明らかにした。

その上で林長官は「今回の事案の重大性に鑑みれば、防衛省において把握できた内容はできる限り詳しく公表すべきであったと認識している」と苦言を呈し、「これまでに把握できていた情報を適切に公表できなかったことは、防衛省の担当部局が適切な判断を行わなかったためであるという報告を受けているが、今後、防衛大臣のリーダーシップのもとで、適切な情報発信に努めていただくべきものと考えている」と述べた。

木原防衛相の進退については、「現在の安全保障環境は大変厳しく、我が国の防衛に一部の隙も許されない状況だ」とした上で、「防衛大臣の責任として、強力なリーダーシップを発揮し防衛省・自衛隊の組織そのものを早急に立て直し、防衛体制を万全なものとして、国民の皆様からの信頼回復に全力で当たっていただきたい」と述べ、続投させる意向を強調した。

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