2024年5月、水俣病の被害者団体が伊藤環境相との懇談中に、発言を遮られた問題を巡り、伊藤環境相が11日、鹿児島県長島町の獅子島を訪れ、当時懇談に参加していた被害者団体の会長らと再度、懇談しました。

薩摩川内支局・牧瀬大輔記者
「伊藤大臣を乗せたと思われる船が獅子島の港へと到着します」

この問題は2024年5月、熊本・水俣市で開かれた伊藤環境相と水俣病被害者団体との懇談の席で、環境省の職員が発言時間3分を超えた団体側のマイクをオフにして発言を制止したものです。

環境相はその後、不適切だったと参加者に謝罪。7月8日から熊本・水俣市などを訪れ、参加者と再度懇談を行っています。

最終日の11日、伊藤環境相は獅子島を訪れ、当時懇談会に参加していた水俣病被害者獅子島の会の滝下秀喜会長をはじめ、14人と懇談しました。

水俣病被害者獅子島の会・滝下秀喜会長
「水俣病事件は簡単に結論が得られるような簡単なものではありません。水俣病の経験がより広く、住民にも伝わっていくのではと期待をします」

伊藤信太郎環境相
「全力をあげて、まずは皆様の話をお聞きすると共に、環境省の政策と、皆さんでできるのものはしていきたい」

滝下会長は懇談で、医療機関を受診する際に交通費が高額になるなど離島特有の問題を伝え、離島手当の拡充や物価高に応じた被害者支援などを訴えました。

水俣病被害者獅子島の会・滝下秀喜会長
「離島の状況を見て大臣も感じることがあったのではないか。『本当にすまなかった』ということで今後はそういうことがないようにちゃんとした対応を、環境省もしてもらえるのではないか」

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