3選を決めた東京都知事選から一夜明け、職員から受け取った花束を手に都庁に入る小池百合子知事(中央)=2024年7月8日午後0時32分、宮間俊樹撮影

 過去最多の56人が立候補した東京都知事選から一夜明けた8日、3選を果たした小池百合子氏(71)が登庁し、出迎えた職員から花束を贈られた。小池氏は職員を前に「『より改革を進めろ』という都民の思いを受け止めたい。都民のために尽くしてくれた皆さんのおかげです。これからも頑張っていきましょう」と述べ、笑顔を見せた。

 その後、小池氏は幹部職員を前に訓示。「引き続き都政を担うことになった。わが国が抱えている構造的な課題から、子ども、子育て世帯、高齢者、命と健康、生活、経済を守る。そして出会いから結婚、出産、子育てとシームレス(継ぎ目なし)に支える総合的な政策を展開する」と述べた。

 小池氏は、続いて都議会各会派への当選のあいさつにも回った。3期目の任期は31日にスタートする。

 一方、「完全無所属」を掲げた前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)が、元参院議員の蓮舫氏(56)を上回る得票で次点に入った。7日深夜、事務所に詰めかけた支援者や選挙ボランティアからは手応えを示す声が上がった。

 東京都中野区の女性(30)は、市長時代に石丸氏が市議をたしなめる動画を見てファンになった。「痛快。私たち有権者が普段から政治家に思っていること」。選挙期間中、街頭演説に集まる人の多さに「どんどんうねりが大きくなるのを感じた」と振り返った。

 選挙ボランティアに駆けつけた仙台市のパートの女性(64)は「正しいことを正しいと言ってくれる動画に本当にすっきりした。東京からきちんとした人に政治家になってもらい、地方にもいい影響を与えてほしいと思った」と話した。

 石丸氏は「今回のチームはこれでいったん解散します」と話し、今後の政治活動の方向性は「まだ決めていない」としている。【島袋太輔、春増翔太】

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