小池氏の再選が確実となり、テレビ中継を見て笑顔を見せる石丸伸二氏=で2024年7月7日午後8時、猪飼健史撮影

 東京都知事選は8日朝、開票結果が確定した。3選を決めた現職の小池百合子氏(71)は291万8015票を獲得。前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)は165万8363票で次点に入った。元参院議員の蓮舫氏(56)は128万3262票で、3位に沈んだ。

 投票率は60・62%(前回55・00%)で、平成以降の計11回の都知事選では、衆院選と同日だった2012年(62・60%)に次いで2番目の高さとなった。小池氏は全ての区市町村で最多得票だった一方、前回20年からは約74万票減らした。

 石丸氏は国政政党の推薦や支持を受けず、「政治再建」を掲げてSNS(ネット交流サービス)や動画サイトを駆使した選挙戦を展開。若年層や無党派層に浸透し躍進した。7日夜、報道陣に今後の国政進出の可能性を問われると「選択肢としては当然考える。例えば、衆院広島1区。岸田文雄首相の選挙区」と発言。一方で「現段階で何か党をつくろうという意思はない」「既存政党にくみするつもりはない」とも述べた。

 蓮舫氏は立憲民主党、共産党、社民党の支援を受け、自民党や公明党などが自主支援する小池氏に対して与野党対決の構図を打ち出したものの、無党派層からの支持が広がらなかった。毎日新聞社と社会調査研究センターが実施したインターネット調査では、無党派層の4割は小池氏、3割が石丸氏を支持する一方、蓮舫氏は2割弱にとどまった。

 蓮舫氏は7日夜、共産の支援が前面に出たことで無党派からの票を失ったのではないかという指摘に対して「候補者の立場として、この人の支援がいらないとは言えない。いただいた声は全てありがたかったと思っている」と述べるにとどめた。【米江貴史、白川徹】

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