【ソウル=共同】韓国紙、中央日報は13日、日本と北朝鮮の関係者が5月中旬にモンゴルの首都ウランバートル付近で接触したと複数の消息筋の話として報じた。日本からは政治家を含む代表団が出席し、北朝鮮は情報機関、偵察総局の関係者ら3人を送ったとしている。

北朝鮮は3月、日本人拉致問題は解決済みだと主張し、対日交渉を拒否、否定している。同紙は日朝首脳会談に前向きな日本側に対し、北朝鮮が「経済・外交的な突破口」を模索しているとの見方を伝えたが、具体的な接触の目的や内容は不明。

金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長は2月、談話で岸田文雄首相の訪朝に言及したが、拉致問題は解決済みとする北朝鮮の主張を受け入れない立場を日本側が示すと3月には「日本側とのいかなる接触、交渉も拒否する」と表明した。

岸田氏は5月11日、首脳会談の実現へ「私直轄のハイレベル協議を進めたい」とし、働きかけを一層強めると発言。8月前半のモンゴル訪問と、フレルスフ大統領との会談を検討中で、拉致問題解決を図り日朝交渉進展への協力を求める考え。

同紙によると、日朝は先週後半にも中国の内モンゴル自治区で接触する方向だったが、消息筋は「計画通り行われたかどうか、はっきりしない」とした。6月上旬に国際会議が開かれたウランバートルで接触する可能性も注目されたが、北朝鮮は会議を欠席した。

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