武見敬三厚生労働相は19日、すべての人が負担可能な費用で、適切な保健医療サービスを受けられるようにする「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」の人材育成拠点を、2025年に日本に設置すると発表した。世界保健機関(WHO)、世界銀行と連携して準備を進め、低中所得国でのUHCの実現をめざす。

 日本には公的な医療保険にあたる国民皆保険や介護保険の制度があり、公衆衛生に関する知見とともに、東南アジア諸国などの保健や財務の政策担当者と共有する。

 UHCをめぐっては、昨年5月に広島であった主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、30年までの達成が約束された。武見氏は19日の閣議後会見で「日本の高齢化における取り組みや経験も生かしながら、国際的に先進的な拠点となるよう準備を進める」と述べた。(藤谷和広)

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